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種類
現在発売されているのは
先発品(成分名)※単剤
・チモプトール、チモプトールXE、リズモンTG(チモロール)
・ミケラン、ミケランLA(カルテオロール)
・ぺトプティック、ぺトプティックエス(ベタキソロール)
・二プラノール、ハイパジールコーワ(ニプラジロール)
・ミロル(レボプロノール)
の5成分。
作用機序
毛様体に入る輸入動脈血管に存在するβ2受容体を遮断し、血管を収縮させて眼房水の産生•供給を減少させる。
➡️眼圧低下
瞳孔径や焦点調節などには全く影響を与えない。
ちなみに参考として毛様体に存在するα1受容体とβ2受容体への刺激は
α1受容体…毛様体血管の収縮➡️眼房水排泄低下(眼圧上昇)
α2受容体…細胞内cAMP減少➡️眼房水産生低下(眼圧下降)
β1受容体…毛様体血管の拡張➡️眼房水産生促進(眼圧上昇)
β2受容体…β1の作用に加え、毛様体筋弛緩➡️眼房水排泄低下(眼圧上昇)
の役割がある。

β遮断薬はβ1とβ2の受容体を遮断するので眼圧は下降させる方向に働くで。
用法
基本は
ただし…
粘稠性を持たせて持続性を向上させているものは
1日1回
こちらの4種類ですね。
(チモプトールXE、リズモンTG、ミケランLA、ミロル)

プロスタグランジン関連薬のように【色素沈着やまつ毛の伸びなどの副作用防止のために洗顔前にする】ということはしなくていいので、点すタイミングは12時間以上あいてれば、いつでも点して問題ないです。
薬剤別特徴•副作用
チモプトール(チモロール)
眼圧下降効果は他のβ遮断薬よりかは優れる。コンプライアンス向上のため1日1回タイプのチモプトールXE、リズモンTGが発売されている。
局所副作用:眼痛や充血など。
全身副作用:β遮断非選択性により、β1遮断➡️心疾患悪化、β2遮断➡️気管支喘息悪化を引き起こすので、これらの病気を持つ人は禁忌となっている。
ミケラン(カルテオロール)
コンプライアンス向上のため1日1回タイプのミケランLAが発売されている。
局所副作用:眼痛や充血など。
全身副作用:チモプトール同様、心疾患、気管支喘息を悪化させる。
ぺトプティック(ベタキソロール)
β2受容体には作用しにくいため、気管支喘息患者でも投与可能(慎重投与)。
局所副作用:眼痛や充血など。
全身副作用:β1遮断を遮断することにより心疾患を悪化させる。
二プラノール(ニプラジロール)
α1受容体遮断作用あり。
α1受容体遮断により眼房水排泄促進の作用もある。
局所副作用:眼痛や充血など。
全身副作用:心疾患、気管支喘息を悪化させる。
ミロル(レボプロノール)
α1受容体遮断作用あり。
α1受容体遮断により眼房水排泄促進の作用もある。
ニプラジロールと同じような作用、副作用を持つが、こちらは1日1回で投与可能。
局所副作用:眼痛や充血など。
全身副作用:心疾患、気管支喘息を悪化させる。

β遮断薬は心疾患、気管支喘息には気をつけて調剤やな!
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