今日は産婦人科で珍しい処方箋がやって来ました。
ブロプレス錠とセタプリル錠が自費での処方。
最初これを見たとき、
血圧が高いのか?いやでも妊娠していたとしてもACE阻害薬は禁忌やしなぁ、、でも自費やから適応外、、別のことで使われているのか、、
とかなんとか思ってました。
その2つの薬を投薬前にgoogle先生やらなんやらで調べてたんですが、理由は不明だが、確かにこの組み合わせで飲んでいる方がいらっしゃるではありませんか。
患者様も待たせていたので、結局別の先生が投薬しに行ったんですが、どうやら不妊治療での云々やったみたいですねぇ。
気になったのでもう少し詳しく調べてみました。
そうするとある言葉にたどり着きました。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)
どうやらこれに対して使われてみるみたいですね。
卵巣過剰刺激症候群とは
女性の卵巣は親指大ほど(3~4 cm)の臓器だが、その中の卵(卵胞)が不妊治療における排卵誘発剤に過剰に刺激されることによって、卵巣がふくれ上がり、お腹や胸に水がたまるなどの症状が起こることを卵巣過剰刺激症候群(OHSS)と呼ぶ。重症例では、腎不全や血栓症など様々な合併症を引き起こすことがある。
症状
「お腹が張る」「吐き気がする」「急に体重が増えた」「尿量が少なくなる」「のどが渇く」などの症状が排卵誘発剤投与後にしばしば起こる。原因薬物を中止することで改善することが多いので早期発見が大切。
三大合併症には
- 胸水による呼吸不全
- 乏尿による腎不全
- 血栓症による脳梗塞など
があるので、ほっとくのは危険。
発生機序
ゴナドトロピン製剤などの投与により、腫大した卵巣から過剰のエストロゲンが分泌され、その作用により卵巣の毛細血管の透過性が高まり、アルブミンとともに血液中の水分が腹腔内に漏出する。その結果、循環血液量の減少をきたし、2 次的に血液濃縮が起こるため、ヘマトクリット値の上昇、 低血圧、さらには頻脈をきたす。また、結果として尿量の減少をもたらす。
一方、腫大した卵巣は過剰のエストロゲン分泌とあいまってレニン -アンギオテンシン系を介してアルドステロン分泌を刺激し、結果として腎臓でのナトリウムと水の再吸収を促進して、乏尿を促進する。
※ 重篤副作用疾患別対応マニュアル 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)
最後の赤文字で示した部分、どうやらここに使われてるみたいですねー
こんなのこういう処方が来ない限り、調べそうにもないことですよね笑
また1つ勉強になりました!
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