どうも。えふえむです。
さて、今回のテーマは女性ホルモン製剤についてです。
はい…めっちゃ苦手です…。
ほんとに苦手意識が強すぎるんですよねぇ。
国家試験の勉強の時もなんとなく覚えた程度…。
エストロゲン?プロゲステロン?配合剤?膣剤?生理不順?
あー詳しい事はワカンネッ_(:3 」∠)_
なので今回は苦手克服ということで、基礎からしっかり見ておきたいと思います。
女性の性周期
女性ホルモン製剤の勉強するにあたって。まずホルモンの動きを見てみないと話にならんってことで性周期についてみていきます。
性周期
女性の性周期の長さは個人差があっておおよそ24~36日間。
この約1か月の間で卵巣と子宮の中では様々な変化が起き、4つの周期相に分かれる。
月経期(生理から約5日間ほど)
卵巣内
生まれたばかりの数個の卵胞が成長する。
子宮内
いわゆる「生理」と言われる時期で子宮から剥がれ落ちた一部の内膜が100mLあたりの血液とともに体外へ流出する。これは、エストロゲンとプロゲステロンの濃度低下が子宮動脈を収縮させることによって、細胞への血液供給がいかなくなり、壊死することからである。
排卵前期(月経の終わり排卵との間)
卵巣内
卵胞刺激ホルモン(FSH)の作用で数個の卵胞は成長し続けるが、その中で1個だけが他の卵胞よりも大きく育ち、優位卵胞となる。その優位卵胞がエストロゲンを分泌させることでFSHの分泌を止めて、他の卵胞の成長を止める。
やがて優位細胞は成熟細胞になり、エストロゲン産生を増やし続ける。
子宮内
卵巣内で成長し続ける成熟細胞が産生したエストロゲンによって子宮の内膜が厚くなっていく。その後は次の月経期が来るまで肥厚し続ける。
排卵期(28日周期でいうと14日目)
排卵前期の最終段階になると、高濃度のエストロゲンが視床下部を刺激してゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)の産生を促す。続けてGnRHは下垂体前葉を刺激して黄体化ホルモン(LH)を産生させる。どんどんLHは産生されていき、その結果、成熟細胞が破裂し排卵される。
ちなみにこの高濃度のLHを調べることで排卵前日を予測することができます(排卵検査薬)。
排卵後期(排卵してから月経開始まで)
破裂した成熟細胞はLHによって黄体を形成する。この黄体は次の月経開始までの2週間、プロゲステロンとエストロゲンの産生を分泌をし続け、受精卵が着床するための子宮内膜を準備を行う。
そのあとの変化は受精するかしないかで変わってくる。
受精しない場合➡黄体は2週間だけ維持され、そのあとに黄体の文筆活動が低下し黄体は変性し、白体(死滅)となる。
受精した場合➡黄体は2週間を超えても生存し続ける。受精後約8日目から胚子が産生するヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)は黄体の変性を止めて死滅に至らせず、引き続き分泌活動(プロゲステロンとエストロゲン)を行わせる。
このhCGは妊娠したときのみ産生されるものなので、妊娠検査薬の指標となる。
女性ホルモンの働き
先ほども少し登場したが、女性ホルモンは
卵胞ホルモンと呼ばれるエストロゲン
黄体ホルモンと呼ばれるプロゲステロン
の2種類に分けられる。それぞれの作用を見ていきます。
エストロゲン
エストロゲンは女性らしさを作るホルモンで有名だが、性関連の事以外にも多くの作用がある。以下、有名な作用をピックアップ。
・女性らしさを作る
これは誰もが知ってる作用。乳腺の発達、中枢神経(意識)女性化、肌への作用(コラーゲン合成、皮脂腺の分泌抑制)など。
・骨量の維持
骨は壊しては作られの繰り返しを行っているが、骨へのエストロゲンの作用は骨吸収(骨破壊)の抑制することで、骨量の減少を阻止し、維持させる。
ここを標的にした薬がSERM(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)。
・LDLコレステロールの低下作用
エストロゲンは肝臓のLDL受容体の数を増やすことで、血中のLDLコレステロールを肝臓に取り込みやすくし、血中LDLコレステロールを低下させる働きを持つ。結果、動脈硬化抑制などの血管保護作用につながる。
・インスリン抵抗性の改善
インスリンの抵抗性を改善させる、つまりエストロゲンはインスリンの効きを良くする。結果、糖尿病予防に関わっていると考えられている。
・他にも
エストロゲンは気分安定剤みたいな作用も持っており、抑うつ感や無気力感などを改善させる。エストロゲンの減少は衝動的、攻撃的になりやすくなる可能性を上げる。
肝臓を刺激することで、血液凝固能を促進させる働きもあるため、過剰な刺激で血栓症のリスクが上昇する。
プロゲステロン
プロゲステンもエストロゲンと同様、女性らしさを作るホルモン。エストロゲンとプロゲステロンがバランスよく作用することによって女性らしさを維持する。以下、作用。
・女性らしさを作る
乳腺の発達、乳汁部分泌の準備など。
・妊娠の維持
プロゲステロンは子宮内膜の維持に関わる。受精した後、黄体が死滅せずにプロゲステロンを分泌し続けるのはこのため。
また、子宮の収縮も抑制し、流産の危険性のリスクを下げる。
・他にも
基礎体温の上昇や気持ちを不安定にさせる作用がある。排卵後はプロゲステロンが上昇するので、生理の約2週間前からイライラしやすくなるのはこのため。
女性ホルモン製剤 種類
どういった製剤があるのか、大まかに分類した上でそれぞれの特徴を見ていく。
また詳しい特徴は別記事で後ほど。
卵胞ホルモン
エストリール、ホーリン(エストリオール)
ジュリナ、エストラーナテープ、ディピゲル(エストラジオール)
プロセキソール(エチニルエストラジオール)
プレマリン(結合型エストロゲン)など
黄体ホルモン
デュファストン(ジドロゲステロン)
ヒスロン、プロベラ(メドロキシプロゲステロン)
ルトラール、プロスタール(クロルマジノン)
ノアルテン(ノルエチステロン) など
卵胞・黄体ホルモン配合剤
ソフィアA・C配合(ノルエチステロン+メストラノール)
ルテジオン配合(クロルマジノン+メストラノール)
プラノバール配合(ノルゲストレル+エチニルエストラジオール)
ルナベルLD・ULD配合(ノルエチステロン+エチニルエストラジオール)
ヤーズ配合(ドロスピレン+エチニルエストラジオール ベータデクス)
メノエイドコンビパッチ(エストラジオール+ノルエチステロン)
ウェールナラ配合(エストラジオール+レボノルゲストレル)など
低用量経口避妊薬
アンジュ、トリキュラー(エチニルエストラジオール+レボノルゲストレル)
マーベロン(エチニルストラジオール+デソゲストレル)など
最後に
薬どれだけあるのか調べてたけど…
多すぎちゃう?
と、とりあえず今回は女性ホルモンの基礎を…。アゴニスト系はホルモン製剤が終わってからやるかな。
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