キサラタン（ラタノプロスト）点眼液　効果や副作用、注意点など

どうも、ふみやさん（@fmyaku1015)です。

プロスタグランジン系点眼薬である緑内障治療薬ですね。

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基本情報

キサラタン（ラタノプロスト）の基本情報
【成分名】	ラタノプロスト
【構造式】
【製品名】	先発品：キサラタン点眼液0.005% 後発品：ラタノプロスト点眼液0.005％「各メーカー」、 ラタノプロストPF点眼液0.005％「日点」
【配合剤】	ザラカム配合点眼液（＋チモロール） ミケルナ配合点眼液（＋カルテオロール）
【分類】	プロスタグランジンF2α誘導体、緑内障・高眼圧症治療剤
【効能】	緑内障、高眼圧症
【用法用量】	1回1滴、1日1回点眼
【妊婦】	有益性投与
【授乳】	乳汁移行が確認されている
【禁忌】	本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
【市販薬】	なし

　

作用機序

緑内障は①眼内の眼房水の量が増えて圧迫、もしくは②うまく眼房水が外に出られず眼内を圧迫することで視神経を損傷する疾患で、徐々に視力が低下していきます。

ラタノプロストはプロスタノイド受容体（FP,EP,TP,IP 及び DP）を介するものであり、その中でもFP受容体を介して、ぶどう膜強膜流出量の増加作用を示し、②の状態を改善することで眼圧を下げていくと考えられています。

　

副作用

頻度が多い副作用は

1. 結膜充血
2. 虹彩眼瞼色素沈着
3. 睫毛の異常（睫毛が濃く、太く、長くなる）

プロスタグランジン系の点眼薬は虹彩やまぶたのメラニン色素を増殖させることで、黒く変色してしまったり、睫毛の毛包に作用し、毛周期の成長期を長くすることで伸びやすくなります。

副作用の対処法

【充血】
充血はプロスタグランジン系点眼薬に多いですが、この副作用は点眼初期に多い副作用です。だいたい充血のピークが8時間後なので、夕食後あたりに点すと寝ている間にピークがきて、気ならないでしょう。さらに1か月ほど点していると徐々に充血もしにくくなってきます。

【虹彩の色素沈着】
虹彩は一度色素沈着してしまった場合、元に戻らないと言われています。ただ黒く変色してしまったとしても日本人の虹彩の色からしたら、あまり目立たないかもしれませんが、片方だけ点している場合は違和感が生じるかもしれません。気になったら主治医に相談するようにしましょう。

【瞼の色素沈着、睫毛の異常（睫毛が濃く、太く、長くなる）】
これらの副作用は、薬液の拭き残しがある場合に出現する確率が高くなります。対処法としては、お風呂前に点したり、点眼後は必ずティッシュなどで拭き取るようにしてください。

相互作用

併用することはないと思いますが、他のプロスタグランジン系点眼液を併用すると眼圧効果が減弱することがあるので注意です。

　

服薬指導

さぁ薬の事はわかりました。次はどう患者さんに指導していきましょう。

基本的な確認

• 点眼薬は上手に点すことができるか
• 病識を理解しているか
• 不安などはあるか

このあたりは確認しておきましょう。

すべてアドヒアランスの維持に関係があります。緑内障の治療は医師や薬剤師が思ったよりもアドヒアランスが悪く、初回緑内障点眼薬処方患者は治療開始約 1 年でその40％が治療から脱落すると報告されています。

副作用の説明

副作用の欄にもありました①充血、②虹彩瞼色素沈着、③睫毛の異常、このあたりは伝えておきます。またそれらの副作用が出たときの対処法、予防法もお伝えするようにしましょう。

点し方の説明

用法は1日1回です。基本は夕食後に点して、その流れでお風呂に入る、または洗顔するのがベストです。ただ夜勤の方もおられるので、その場合は夜勤後帰ってきてから点して、洗顔するなど、ライフスタイルに合わせて指導していきます。

また、手が震える、容器が持ちにくいなどあれば、げんこつ法やGEメーカーへの変更提案など視野に入れましょう。

保存条件

先発品のキサラタン点眼液は冷所保存なので注意しましょう。

GEメーカーによっては室温保存のものもあります。

他、先発のキサラタンを室温に置いた場合や室温OKなGEメーカーについては↓の記事を参考にしてみてください。