どうも、ふみやさん(@fmyaku1015)です。
Rhoキナーゼ阻害薬の点眼薬は1種類だけですね。
流し聴きしたい方はこちら↓
基本情報
グラナテック(リパスジル)の基本情報 | |
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【成分名】 | リパスジル |
【構造式】 | |
【製品名】 |
先発品
グラナテック点眼液0.01% 後発品 なし |
【配合剤】 |
なし
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【分類】 |
Rhoキナーゼ阻害薬、緑内障・高眼圧症治療剤
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【効能】 | 緑内障、高眼圧症 |
【用法用量】 | 1回1滴、1日2回点眼 |
【妊婦】 | 有益性投与 |
【授乳】 | 乳汁移行が確認されている |
【禁忌】 | 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 |
【市販薬】 | なし |
Rhoキナーゼ阻害作用により線維柱帯-シュレム管を介する主流出路からの房水流出を促進
する新しい作用機序の点眼薬です。点眼後、半日以内に成分が尿に出ていってしまうので、1日2回点眼する必要があります。
使い方としてはPG系点眼薬やβ遮断薬などの第一選択薬で効果がなかった場合に併用する形で使用されます。
作用機序
Rhoキナーゼは、低分子量Gタンパク質であるRhoと結合するセリン・スレオニン蛋白リン酸化酵素であり、平滑筋細胞の収縮、各種細胞の形態制御など様々な生理機能における情報伝達系として機能する。ヒトでは Rho キナーゼのアイソフォームである ROCK-1とROCK-2の2つが存在し、多くの組織に発現している。眼組織では毛様体筋、線維柱帯、虹彩、網膜及び角膜上皮でROCK-1とROCK-2の発現が確認されている。Rhoキナーゼ阻害薬は眼局所で線維柱帯-シュレム管を介する「主流出路」からの房水流出量を増加させ、眼圧を下降させる作用を示す。
なかなか難しいね。
まぁRhoキナーゼ阻害ということと、主経路から排泄するんだなということを知っていればいいかな。
副作用
Rhoキナーゼは血管平滑筋収縮作用を持つことから、それを阻害するリパスジルは血管平滑筋の弛緩を促すことで、結膜充血を多くの方が引き起こします。ただ、これは一過性のもので個人差にもよりますが、1~2時間ほどで治まることがことが多いです。
眼のかゆみや異物感などは点眼薬ならどれも起こることのある副作用です。それも浸透圧や防腐剤が原因であることが多いので、そういったことがあれば薬剤を変更するのも視野に入れます。
違和感があればすぐに主治医へ相談!
相互作用
併用することで禁忌となる薬剤や注意となる薬剤は現在のところ報告がありません。
緑内障治療におけるのRhoキナーゼ阻害点眼薬の位置づけ
リパスジルはプロスタグランジン(PG)系点眼剤やβ遮断薬のチモロールよりも眼圧降下作用が少し弱いです。用法も1日1回で済むPG系点眼薬のほうが軍配が上がることから、第二選択薬としての立ち位置です。
添付文書にも他剤での効果が不十分な場合に切り替えもしくは併用する形で使用することと記載があるので、補助的なポジションですね。他の点眼薬と作用が被らないので併用しやすいですね。
服薬指導
さぁ薬の事はわかりました。次はどう患者さんに指導していきましょう。
基本的な確認
- 点眼薬は上手に点すことができるか
- 病識を理解しているか
- 不安などはあるか
このあたりは確認しておきましょう。
1~3はアドヒアランスの維持に関係があります。緑内障の治療は医師や薬剤師が思ったよりもアドヒアランスが悪く、初回緑内障点眼薬処方患者は治療開始約 1 年でその40%が治療から脱落すると報告されています。
医師から指導は受けると思いますが、病識理解のためにも、薬剤師も指導の際には点眼薬の使い方と同時に緑内障がどんな病気なのかをしっかり説明していきたいですね。
眼圧が上昇することで視神経が徐々に損傷していき、視力がかなり落ちてしまいます。自覚症状がないので、アドヒアランス低下に繋がる要因でもあります。
副作用の説明
目の充血はびっくりされる方もいるので、伝えておきましょう。それも一過性のものなので、朝早くや寝る前などに点すとそこまで気にならないでしょう。
眼の沁みや痛みなどが気になる場合は医師に薬剤変更提案することを考えます。
点し方の説明
用法は1日2回です。
また、手が震える、容器が持ちにくいなどあれば、げんこつ法など勧めましょう。
保存条件
グラナテック点眼液は室温保存です。開封後は1か月以内に使い切るようにしましょう。
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