どうも、ふみやさんです。
ドライアイの治療薬でよく目にするヒアレイン点眼とジクアス点眼液(最近ジクアスLXも発売されましたね)。どちらも目に潤いをもたらすような目薬ですが、どう違うの?と質問されたら答えられますでしょうか。
また、どちらも同時に処方されることもありますが、順番などはどうでしょうか。ざっくりまとめていきます。
2つの違い
まずは違いからです。
ヒアレイン点眼液は目の表面の水分を保つ働きがあります。成分のヒアルロン酸は水分を抱え込む性質があるため、目の表面を覆うことで目を乾きにくくします。また角膜の炎症を治癒する効果も認められています。
一方、ジクアス点眼液は涙の量とムチンを増やす効果があります。ムチンとは角膜から分泌される粘性の物質でこれが少なくなると目が渇きやすくなります。
わかりやすい説明で、ドライアイを”枯れ井戸”に例える言い方があるよ。
ヒアレインは上から水を足すようなイメージで、ジクアスは湧き水を増やすようなイメージで伝えると分かりやすいかも!
点す順番
結論から言いますと
先にジクアス点眼液 → 後にヒアレイン点眼液
となります。
ただしこれは医師から何も聞いていない場合です。もし医師から順番を指示されている場合は必ずそちらを優先してください!
ヒアレイン点眼液の用法は1日5~6回。ジクアス点眼液の用法は1日6回。
起床時、朝、昼、夕方、夜、寝る前…点すルーティンを決めるにせよ1日6回となると大変ですね。
目薬の点眼順序は一般的な考え方があります。
基本的に水性点眼剤 → 懸濁性点眼剤 → 油性点眼剤 → 眼軟膏
の順番になります。各々 最低でも5 分間は間隔を空けるようにします。すぐに点眼すると、先に点眼した液が、後に点眼した液によって洗い流されてしまうためです。
ではヒアレイン点眼とジクアス点眼はどうでしょう。どちらも水溶性点眼液です。
一緒やん…
どちらも同じ種類の場合は、より効かせたいものを後に点すという方法(後に点したほうが流れにくい)もありますが、ドライアイ診療ガイドラインによると先にジクアス点眼液、後にヒアレイン点眼液を点すよう推奨されています。
作用機序からジクアスでムチンや涙の量を増やし、ヒアレインで安定化させるというわけですね。
ちなみにムコスタ点眼液は懸濁性点眼液なので、同時に出ている場合はヒアレインやジクアスの後になります。
ジクアス点眼液が沁みる…
しかしたまにこういった質問もあります。
ジクアスがすごい沁みるのよね…
ジクアス点眼は沁みる訴えが個人的には多い気がします。
ジクアス点眼液のpHは7.2~7.8.涙のpHは7で目薬が中性に近いほど、不快感が出にくいといわれています。少しアルカリよりなのが沁みの原因になっている可能性もありますね。
そんな時、もしヒアレイン点眼液を同時に処方されている場合は
ヒアレイン点眼液 → ジクアス点眼液
と推奨されている方法と逆に点してもらうと、沁みが軽減できる可能性があります。
沁みることで点さなくなる…よりかは、推奨されている順序が逆でも点したほうが良いですね。点さないかよりかは…ってやつです。
最近1日3回タイプのジクアスLX点眼液が発売されましたが、インタビューホームを眺めていると刺激感が少なくなっているような印象でしたので、今後市場に出回って聴取していきたいですね~。
pHの早見表はこちら↓
まとめ
- 推奨は ジクアス点眼液 → 5分以上空ける → ヒアレイン点眼液
- ジクアス点眼液が沁みる場合は ヒアレイン点眼液 → 5分間以上あける → ジクアス点眼液
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