どうも!えふえむ(@fmyaku1015)です。
前の店舗で管理薬剤師をしているときに、激務やったからかストレスがかかって、心臓がきゅっと痛む頻度が増えたんですよね…。
んで心電図を図ってみると、なんと心房細動でした…。
まぁ!と言っても、店舗移ってからか、心身ともに余裕ができて症状なくなりましたけどね!
今回は不整脈のことと、その薬について。
不整脈の種類
不整脈は大きく分けて徐脈性不整脈と頻脈性不整脈、期外収縮の3つに分かれる。
徐脈性不整脈
成人の安静時心拍数は一般に毎分60〜75回(bpm)であるが、60回(bpm)未満を徐脈と定義する。徐脈は脳に必要な血液を送ることができなくなるため、めまい、失神、ふらつきなどが起こる場合がある。
洞不全症候群(SSS)
- Ⅰ群(洞性徐脈)
- Ⅱ群(洞包ブロック)
- Ⅲ群(徐脈頻脈症候群)
房室ブロック
- Ⅰ度
- Ⅱ度
・①wenckebach型
・②MobitzⅡ型
- Ⅲ度
頻脈性不整脈
成人の安静時心拍数が100bpmを超える状態を頻脈という。頻脈のあるときの症状で,最も多いのは動悸であり、ときに胸部不快感,胸痛,息切れなどが伴う。
◆心房頻拍
◆心房細動(粗動)
◆発作性上室性頻拍
◆心室頻拍
◆心室細動
◆WPW症候群
期外収縮
期外収縮は、不整脈の原因として最も頻度が高い。明らかな心臓のポンプ機能や形態に異常がない正常な心臓に発生することもある。精神的、肉体的ストレスや睡眠不足などを引き金として発生することもある。
◆心房性期外収縮
◆心室性期外収縮
心室筋細胞の活動電位
薬の作用機序を知る前に心室筋がどういった機序で拍動しているのかを知る必要がある。
0相(脱分極相)
Naチャネル開口によるNa+の細胞内の流入
1相(オーバーシュート)
-40mVを超えるとNaチャネルが不活性化しNa+の流入停止
2相(プラトー相)
Caチャネル、Kチャネル開口によりCa2+が細胞内へ流入し、K+が細胞外へ流出し一時的な停滞状態(プラトー)となる。
3相(再分極相)
Kチャネルの開口でK+が細胞外に流出し再分極
4相(静止期)
Na+Ca2+の流出、K+の流入
再分極が終了し次の脱分極までが静止期
薬の種類
薬の分類としては、Sicilian Gambit分類とVaughan Wiliams分類がよく知られているが、専ら使われているのは前者である。
Ⅰ群(Naチャネル遮断薬)
Ⅰa群…Na-ch抑制、K-ch抑制、 活動電位持続、時間延長、不応期延長
- アミサリン(プロカインアミド)
- リスモダン(ジソピラミド)
- シベノール(シベンゾリン)
- ピメノール(ピルメノール)
Ⅰb群…Na-ch抑制、K-ch開放、活動電位持続、時間短縮、不応期短縮
- メキシチール(メキシレチン)
- キシロカイン(リドカイン)
- アスペノン(アプリンジン)
Ⅰc群…Na-ch抑制のみ 、電位持続、時間不変、不応期不変
- プロノン(プロパフェノン)
- タンボコール(フレカイニド)
- サンリズム(ピルシカイニド)
Ⅱ群(β遮断薬)
特徴…不応期不変
β1選択性ISA−
・セロケン(メトプロロール)
・メインテート(ビソプロロール)
β1選択制ISA+
・アセタノール(アセブトロール)
β1非選択制ISA−
・インデラル(プロプラノロール)
β1非選択制ISA+
・ミケラン(カルテオロール)
Ⅲ群(Kチャネル遮断薬)
特徴…活動電位持続、時間延長、不応期延長
・アンカロン(アミオダロン)
・ソタコール(ソタロール)
・シンビット(二フェカラント)
Ⅳ群(Caチャネル遮断薬)
特徴…不応期不変
・ワソラン(ベラパミル)
・ヘルベッサー(ジルチアゼム)
・べプリコール(べプリジル)
服薬指導
リスク管理が重要である。
①QT延長症候群
心電図のQT間隔が健常者よりも延長するものであり、QT延長からトルサード・ド・ポワンツが起こることがある。これを起こすと全身痙攣や失神を起こし、突然死の原因にもなったりする。一部の抗不整脈薬(Kチャネル遮断薬を有するもの)や抗精神病薬、抗生物質、抗真菌薬などがQT延長を引き起こすので注意が必要。QT間隔は心電図で確認することができるので定期的な検査を薦める。
②血中濃度モニタリング
薬剤の代謝、排泄は、肝臓での代謝と腎臓からの排泄に分けられる。なので腎機能が低下している方や肝機能が低下している方には用量が適切かどうかをチェックすることが大切。
③特殊な副作用
アミオダロン⇨間質性肺炎、不整脈の重度の悪化
シベンゾリン⇨催不整脈作用、低血糖、重篤な肝障害
などに気をつける。
コメント