↓糖尿病薬 まとめ
作用機序
血液中の糖分は腎臓を経由し、腎臓の近位尿細管でほとんどが再吸収される。その再吸収されるのに働いているのがSGLT2(グルコーストランスポーター)である。SGLT2阻害薬はこのSGLT2を阻害する事により、糖分を尿と一緒に排出する。
インスリン関連には作用しないので、単独では低血糖症状は起きにくい。
糖分が尿中から排出されるので尿路感染症には注意。
薬剤別 種類
スーグラ(イプラグリフロジン)
1型糖尿病
インスリン製剤との併用において、通常、成人にはイプラグリフロジンとして50mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら100mg1日1回まで増量することができる。
2型糖尿病
通常、成人にはイプラグリフロジンとして50mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら100mg1日1回まで増量することができる。
特徴
- 国内初のSGLT2阻害薬。
- 尿量が増えるので基本朝に服用
- 腎機能が落ちている人には十分な効果が得られない場合がある。
- 肝臓でグルクロン酸抱合を受けて排泄
フォシーガ(ダパグリフロジン)
1型糖尿病
インスリン製剤との併用において、通常、成人にはダパグリフロジンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら10mg1日1回に増量することができる。
2型糖尿病
通常、成人にはダパグリフロジンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら10mg1日1回に増量することができる。
特徴
- 朝食後などの指定がない
- ジャディアンヌに次いでSGLT2阻害作用が強い。だからと言って血糖降下作用は強いわけではない。
- 肝臓でグルクロン酸抱合を受けて排泄
ルセフィ(ルセオグリフロジン)
2型糖尿病
通常、成人はルセオグリフロジンとして2.5mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口服用する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら5mg1日1回に増量することができる。
特徴
- 遮光保存
- 肝臓でCYPとグルクロン酸抱合によって代謝
デベルザ、アプルウェイ(トホグリフロジン)
2型糖尿病
通常、成人はトホグリフロジンとして20mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口服用する。
特徴
- 肝臓でCYPによって代謝
- 用量調節が必要ない
- 半減期が短いので夜間尿の副作用が少ない
- SGLT2阻害の選択性が高い(他のSGLT阻害による副作用が少ない
カナグル(カナグリフロジン)
2型糖尿病
通常,成人にはカナグリフロジンとして100mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。
特徴
- 肝臓でグルクロン酸抱合を受けて排泄。
- 半減期が長い
- 用量調節の必要ない
ジャディアンヌ(エンパグリフロジン
2型糖尿病
通常、成人はエンパグリフロジンとして10mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口服用する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら25mg1日1回に増量することができる。
特徴
- SGLT2阻害の選択性が高い(他のSGLT阻害による副作用が少ない)。
- 肝臓でグルクロン酸抱合を受けて排泄。
飲み忘れた場合
気付いた時に忘れた分を服用する。
ただし次の服用時間が近い場合は、忘れた分の薬を服用する必要はない。
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