どうも、ふみやさんです。
さて、今回はステロイド外用薬一覧表とステロイドの基本的な使い方をまとめていきます。
ステロイド外用薬一覧表
ステロイドの塗り薬ってめちゃくちゃ種類ありますよね…。ベタメタゾン酪酸〜やら吉草酸〜とか。
しかも、同じ成分でも商品名ごとに名前が違うから覚えるの大変やし、PCで調べることはできるけど、逆に言うとPCが近くにないと調べられない…。
というわけでステロイド外用薬の「全」一覧表を自分用に作成。
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【エクセルファイル】
ステロイド外用薬の使用方法
症状に応じた使い分け
日本ではステロイドの強さでランクが5つに分けられます。
ストロンゲスト(Ⅰ群) ベリーストロング(Ⅱ群) ストロング(Ⅲ群) ミディアム(Ⅳ群) ウィーク(Ⅴ群)
このランクを指標にして、個々の皮膚症状に対して適切なものを、適切な量、適切な期間を的確に使うことが重要になってきます。
重症…Ⅱ群、Ⅲ群が第一選択薬。痒疹結節の場合はⅡ群でも効果が十分でない場合はⅠ群を使います。
中等症…Ⅲ群、Ⅳ群が第一選択薬。
軽症…Ⅳ群が第一選択薬。
軽微…ステロイドは使わず保湿剤のみで対処します。
剤形の選択
病変の性状、部位などを考慮して選択します。
基本的な考え方として
乾燥を基盤とする病変→軟膏 夏場などは使用感を考慮→クリーム 頭皮→ローション 痒疹や苔癬化皮疹→テープ剤
これはあくまでも基本的な考えやから、病状によって変わるんやで
投与方法
塗布量
皮膚がしっとりくらいの量で塗ります。
参考:人差し指第一関節までの量(1FTU:0.5g)で大人掌2枚分
塗布回数
急性増悪時には1日2回を原則とします。使うタイミングは朝と入浴後。症状が軽快してきたら1日1回塗ります。
1日2回と1回は効果に差がないという論文があるけど、基本は1日2回で早々と軽快させて1日1回にするのがいいみたいやね
注意点
体の部位によってステロイドの吸収率が変わっているので、吸収率が高い部位における長期間の使用は注意が必要です。
顔への使用
顔については原則Ⅳ群以下のステロイド外用薬を用いますが、重症の皮膚炎に対しては、重症度に応じたランクの薬剤を使って、速やかに寛解に導入した後、徐々に減らしていきます。さらにはタクロリムス軟膏への移行を考慮します。
中止について
症状が治まった後にステロイド外用剤を中止する際には急激に中止するのではなく、徐々に減らしていきます。
吸収率の高い顔や陰嚢部分にステロイド外用薬を長期間使用した例では、突然に中止すると紅斑や浮腫などが出現して、悪化する場合があるので注意が必要です。
副作用
全身副作用
強いステロイド剤の使用例で副腎機能抑制を生じた報告はありますが、弱いステロイド剤ではそのような副作用は認めらていません。適切に使用すれば安全性は高いです。
局所的副作用
皮膚萎縮、毛細血管拡張、ステロイドざ瘡、紅潮、多毛、細菌・真菌・ウイルス性感染症の悪化などがありますが、使用を中止することで軽快していきます。
簡単に言えば、皮膚が薄くなって少しの圧迫だけで毛細血管などが破れ、皮下出血や紫斑が現れます。また皮膚が少し伸びただけでも皮膚が裂けてしまうこともあります。
大人なら毎日2週間以上、子供なら毎日1~2週間以上使用するのであれば、局所的な副作用は注意してみておく必要があるで。
眼の周囲へ使用する際の注意点
強いステロイド剤を使用する場合は緑内障のリスクが上がる可能性を考慮します。弱いステロイド剤の場合はリスクは少ないと考えらています。
ステロイド剤を使うにあたって、「副作用が怖い」、「不安」と思っている方は少なくないから、ステロイド剤が治療上必要なこと、副作用は短期間の使用であれば心配はないことを薬剤師がしっかり伝える必要があります。
最後に
服薬指導してていつも聞かれるのが「副作用」の心配をよく聞かれますね…。ネットで調べて怖い事がたくさん書かれていたので、やめていたという方もちらほら見かけます。
治療は結局のところ、患者さんが使用してくれない事には始まらないのので、しっかり理解させておく必要がありますね。
それにしても外用剤、種類多いわ!(笑)。せめてジェネリックはもう全部、成分名で統一して下さい…。
成分名の統一されてきていますね。
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