どうも!えふえむ(@fmyaku1015)です。
この前、熱性けいれんを起こされたお子さんの服薬指導にあたった時に
あの時は本当に焦りました。
死んでしまうのではないかと心配になった。
との話を聞いて、そりゃ我が愛する子がけいれんして白目などを見れば誰でも心配になるのは当然ですよね。
そこで今回は
熱性けいれんの事とそれを悪化させる抗ヒスタミン薬についてみていこうかと思います。
熱性けいれんとは
定義
主に生後6~60ヶ月までの乳幼児期に起こる。通常は38℃以上の発熱に伴う発作性疾患(けいれん性、非けいれん性を含む)で、髄膜炎などの中枢神経感染症、代謝異常、その他の明らかな発作の原因が見られないもので、てんかんの既往のあるものは除外される。
参考文献
熱性けいれん診療ガイドライン2015|一般社団法人 日本小児神経学会
型
熱性けいれんのうち
・焦点性発作(部分発作)の要素
・15分以上持続する発作
・24時間以内に複数回反復する発作
これに一つでも当てはまる場合は
➡複雑型熱性けいれんに分類。
当てはまらない場合は
➡単純型熱性けいれんに分類される。
多くはこの心配のない単純型で5分以内にはおさまります。
対応
まずは慌てないこと。
やるべきことは
- 平らなところに横向けて寝かせる(嘔吐した場合に喉に詰まらせないため)
- 服をゆるめておく
- 5分くらいを目安に見守る
- おさまったら、念のために医療機関へ受診する
ほとんどの場合は5分以内にはおさまりますので、様子を見ます。
こういった時はすぐに救急車を呼ぶようにして!
抗ヒスタミン薬と熱性けいれん
鼻水や湿疹などでよく処方される抗ヒスタミン薬ですが、薬剤師なら抗ヒスタミン薬といえば熱性けいれんとピンとくると思います。
抗ヒスタミン薬は脳内の移行率が高いほど、熱性けいれんのリスクを増加させます。
抗ヒスタミン薬の脳内移行率は
第1世代 > 第2世代 となっています。
ただし第2世代の中でもケトチフェンは脳内の移行率がかなり高いため注意が必要です。
以下、脳内移行率の目安
フェキソフェナジン:約2~3%
エピナスチン:約5%
エバスチン:約5%
レボセチリジン:約10%
オロパタジン:約7~8%
ベポタスチン:約7~8%
アゼラスチン:約10%
メキタジン:約10%
セチリジン:約10%
クロルフェニラミン:約50%
オキサトミド:約50%
ジフェンヒドラミン:約50%
ケトチフェン:約80%
d-クロルフェニラミン:約85%
最後に
小児科だけでなく耳鼻科でも抗ヒスタミン薬が出ることもありますが、しっかり6歳未満の子供さんにはけいれんの既往歴がないか確認していきたいですね。
参考文献
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