どうも、ふみやさん(@fmyaku1015)です。
プラバスタチンやシンバスタチンとはまた違った骨格を持ったHMG-CoA還元酵素阻害薬ですね。
流し聴きしたい方はこちら↓
基本情報
ローコール(フルバスタチン)の基本情報 | |
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【成分名】 | フルバスタチン |
【構造式】 | |
【製品名】 |
先発品:ローコール錠10㎎,20㎎,30㎎ |
【配合剤】 |
なし
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【分類】 |
HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタンダートスタチン)
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【効能】 | 高脂血症、家族性高コレステロール血症 |
【用法用量】 | 1回20~30mgを夕食後に経口投与<適宜増減>。 20㎎から開始し、重症の場合はMAX60㎎まで。 |
【妊婦】 | 禁忌 |
【授乳】 | 投与しないこと |
【禁忌】 |
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。妊婦。 重篤な肝障害のある患者 |
【市販薬】 | なし |
既存のHMG-CoA 還元酵素阻害剤が微生物の代謝物由来であったのに対し、本剤は初めて化学合成により見出された薬剤であり、既存薬とは異なる骨格を有しています。
他のスタチン系と違って、このローコール錠だけ夕食後指定なのは注意が必要ですね(保険適応上では)。
作用機序
スタチンはコレステロール生合成を調節するHMG-CoA還元酵素を特異的にかつ競合的に阻害する。肝細胞内のコレステロール量を減らすことでLDL受容体の発現が誘導され、血中から肝細胞内へのLDLコレステロールの取り込みが更新し、血清コレステロールが低下する。
このLDLの増加はスタチン系の濃度が低くなったとしても、しばらく持続すると言われている。
なので半減期の短いスタンダートスタチンだとしても、1日1回で済むのはこの理由から。
たまに隔日投与で処方が来るけど、これはこの作用機序の仕組みがあるから、隔日でもいけるんや!
副作用
有名どころは横紋筋融解症。
特に腎機能が低下している方は発現しやすいと言われている。
確率としては
米国における調査ではスタチン服用者において筋肉痛は、2~7%で生じ、CK上昇や筋力低下は 0.1%~1.0%で認められる。重篤な筋障害は 0.08%程度 で生じ、100 万人のスタチン服用者がいた場合には、0.15 名の横紋筋 融解による死亡が出ていることになるという。
重篤副作用疾患別対応マニュアル :横紋筋融解症
副作用の対処法
横紋筋融解症は多臓器不全などを併発して生命に危険が及んだり、回復しても重篤な障害を残したりする可能性のある危険な副作用。すみやかな対応(服用中止、輸液療法、血液透析など)により腎機能の保護をはかり、回復の可能性を高める必要があるので、早期発見がポイントとなる。
「手足・肩・腰・その他の筋肉が痛む」「手足がしびれる」「手足に力がはいらない」「こわばる」「全身がだるい」「尿の色が赤褐色になる」
これらの症状に気づいた場合で、医薬品を服用している場合には、いったん中止して、すみやかに医師・薬剤師に相談してください。
相互作用
併用注意
【薬剤名等】 | 【理由】 |
ワルファリンカリ ウム | 抗凝血作用がわずかに増強する。 |
フィブラート系薬 剤 シクロスポリン エリスロマイシン ニコチン酸 | 急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。 |
シメチジン ラニチジン オメプラゾール | 本剤の血中濃度が上昇することがある。 |
フルコナゾール ホスフルコナゾール エトラビリン | 本剤の血中濃度が上昇することがある。 |
リファンピシン | 本剤の血中濃度が低下することがある。 |
ジゴキシン | ジゴキシンのAUCに変化は認められなかったが、 最高血中濃度が上昇したとの報告があるので、観察を十分に行うこと。 |
シクロスポリンは添付文書に機序不明と書かれているけど、OATP1B1を阻害することにより、スタチン系の濃度が上昇することが知られています。ただ併用するなら上がり幅が一番小さいローコール錠が選択肢に入ります。
スタチンとシクロスポリンの併用についてはこちら↓
服薬指導
さぁ薬の事はわかりました。次はどう患者さんに指導していきましょう。
基本的な確認
- 毎日服用しているか
- 横紋筋融解症の症状は出ていないか
このあたりは確認しておきましょう。
コレステロールを下げる意味合いは動脈性硬化疾患の予防にあります。合併症などによりリスク区分が違っており、それぞれ目標となる検査数値まで下げるために毎日服用する必要があります。
横紋筋融解症については、発症確率は低いものの、放っておくと急性腎不全になることもあるので、早期の発見がポイントとなります。
医師から指導は受けると思いますが、病識理解のためにも、薬剤師も指導の際にはコレステロール下げる意味合いをしっかり説明していきたいですね。
副作用の説明
副作用の欄にもありました「手足・肩・腰・その他の筋肉が痛む」「手足がしびれる」「手足に力がはいらない」「こわばる」「全身がだるい」「尿の色が赤褐色になる」、このあたりは伝えておきます。またそれらの副作用が出たときは医療機関にかかられるよう、お伝えするようにしましょう。
私の場合は「運動もしていないのに筋肉痛みたいなことになったり、尿がいつもより朱色っぽい感じになったら教えてね」と言ってるかな!
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