排便コントロールできてるのか?何を聞く?【ブリストルスケール】

消化器系

どうも、ふみやさんです。

便秘…それは多くの人が悩んだことがあるかと思う。

薬剤師の方に話す前提だが、皆さんが服薬指導の時、どういうふうな会話をしているだろうか。


ふみやさん
ふみやさん

〇〇さん、前回便秘薬が出ていましたが、排便のほうはどうですか?

患者
患者

んーまぁ前よりかは出ている感じがあるかな…?

ふみやさん
ふみやさん

そうですか。出ているのでしたら何よりです。お大事に


おそらく忙しい店舗だとこんな感じで済ましてしまうことがほとんどだと思うが、ここは一歩踏み込んで便の状態を詳しく聞いてみると、便秘状態の評価や服薬指導の幅が広がる…かもしれない。

 

便秘の定義

便秘の定義と言っても様々ではあるが、慢性便秘症診療ガイドラインでは

「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出されない状態」と記載がある。

そもそも排便回数は人それぞれで違うものである。1日3回や2回の人、週に3回の人など様々。

そのそれぞれの人の基準の中で

  • 排便回数が少なくなる(腹痛や腹部膨満感など)
  • 便が硬くなる(排便時にいきむなど)
  • 排便障害(便が柔らくても出にくい、残便感など)

こういったことがあるとそれはもう「便秘状態」なのである。

 

ちなみに慢性便秘症の診断は6か月以前から症状があり、最低3か月間で以下の項目を2つ以上満たしていると診断される。

  • 排便の4分の1超の頻度で、強くいきむ必要がある
  • 排便の4分の1超の頻度で、兎糞状便または硬便(ブリストルスケールの1か2)である
  • 排便の4分の1超の頻度で、残便感を感じる
  • 排便の4分の1超の頻度で、直腸肛門の閉塞感や排便困難感がある
  • 排便の4分の1超の頻度で、用手的な排便介助が必要である(摘便・会陰部圧迫など)
  • 自発的な排便回数が、週に3回未満である

 

ブリストル・スケール

便だからブリストル…というわけはなく、これは英国ブリストル大学のHeaton博士が1997年に提唱した大便の形状と硬さで7段階に分類する指標であり、便秘や下痢の診断項目の一つとして使用されているもの。分類は以下の通り。

  • 1: 木の実のようなコロコロした固い便(通過しにくく、黒くなることがある)
  • 2: ソーセージ状ではあるがゴツゴツした固い便
  • 3: 表面にひび割れのあるソーセージ状(黒くなることもある)
  • 4: ソーセージやヘビのように滑らかで柔らかい(平均的な便)
  • 5: 柔らかい小塊で、形がはっきりしている
  • 6: 小片が混じって周囲がデコボコした泥状の便(下痢気味)
  • 7: 全体が水様で固形物がない便(下痢)

ざっくり言うと、1~2が便秘状態、3~5が正常な範囲、6~7が下痢の状態である。

こむこむ
こむこむ

4の状態が一番理想とされています。

 

服薬指導でブリストル・スケールを活用してみよう

例えば便秘の薬でよく出る酸化マグネシウムが出ていたとして、まずは服用前の便の状態を聞いてみる。

ケース1

Rp.酸化マグネシウム錠330mg 2錠 朝夕食後

患者
患者

コロコロした便なのよ。残便感もある

この状態では「1」である。そして次回来局したときに

患者
患者

便はつながった状態で出ているけど、少しまだ硬いかな

これは「2」であり、まだ薬の量が足りていないかな?水分量が足りていないかな?などの目安に繋るし

患者
患者

泥みたいな便がでた

これは「5」であるので薬の量が多いか、などの目安に繋がる。

また排便回数やいきむことはないかなども確認することは大事ですし、そして何よりもご本人が気持ちよく排便できているかが重要である。

施設入居での在宅で患者さんの便の状態を聞くときに、ケアマネさんや介護スタッフ、訪問看護師さんがブリストルスケールで状態を伝えて下さることが多い。

ふみやさん
ふみやさん

是非、この機会にブリストルスケールを意識して、服薬指導につなげてみてはいかがでしょうか!


ふみやさん
ふみやさん

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こむこむ
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ふみやさん
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